◆「ブログ」に「北陸新幹線~敦賀延伸に寄せて」を掲載しました(カテゴリー:金沢ブログ)。「21世紀の木曜会」にも掲載。
◆今回の能登半島地震の震源域とみられる地域の地下で、依然としてマグニチュード1~4の地震が発生し、いくつもの断層でまだ活動が続いているようです。心配されるのは、佐渡沖にかけて伸びる断層で、今回地震を引き起こした断層と反対方向であるため、割れ残りがあるとみる専門家もいます。ここで急激な地殻変動が起きると、マグニチュード7クラスの大きな地震が発生し、新潟・富山・石川などの海岸に高さ3m以上の津波が押し寄せるキケンがあります。私は最近、この佐渡沖において、マグニチュード5クラスの地震が頻発するようになっていることが、とても気がかりです。あきらかに、能登半島地域における余震とマグニチュードの大きさが異なります。これが大きな地震の前震なのかどうか、今のところわかりませんが、注視していく必要がありそうです。
2月14日の志賀町北部を震源とする最大震度4の地震で、震度3だったはずの輪島市内で、キケン判定された家屋がさらに崩れ落ちていることから、今後、震度5程度の地震が能登地方を襲っただけでも、多くの家屋などがさらに倒壊し、ボランティアも含めて多くの人びとの生命を脅かすキケンがあります。
2月23日・24日の二日間、能登半島一帯で最大震度1以上を観測する地震が発生せず、「このまま収束?」と思ったが、また地震が発生しています。とくに2月27日には14:10と14:19の二回、輪島市鳳至(ふげし)町を震源に最大震度3の地震が連続して発生しています。マグニチュードは2.8と規模は小さいが、この場所では1月1日以来、たびたび地震が発生しているところ。群発地震とは言えないが、かなり頻度が高い。輪島川を境に、隆起した高さが違うようで、海底に溺れ谷があることからも、断層があるようで、しかも現在進行形。今後、マグニチュード5クラスの地震でも、直下型で、朝市通りを含む輪島旧市街地で建物などのさらなる倒壊が起こる危険性があります。注視が必要。
◆「秘書のつぶやき」を更新しました。
◆「館長の部屋」に「文豪と銀座」を連載しています。
◆「21世紀の木曜会」に「『ゆれる灯』の先に」を掲載しました。「輪島朝市」も引き続き掲載しています。
◆「ブログ」に「ゆれる灯」(小説)、「『ゆれる灯』の先に」を掲載しました(カテゴリー:金沢ブログ)。
◆「ブログ」に「ふるさとを詠める詩~能登編」「二つの大橋の100年」「泉鏡花文学賞」「卯辰山」「輪島朝市」を掲載しています(カテゴリー:金沢ブログ)。「卯辰山」では、金沢に大きな地震をもたらす可能性がある「森本-富樫断層」にも言及しました。
◆「館長の部屋」に掲載していた「文豪と隅田川」、「ふるさとを襲った大きな地震」(現在「追加12」まで)は、一括して「ブログ」に掲載しました(カテゴリー:金沢ブログ)。その他、過去に掲載した文章は「ブログ」に掲載しています。「総合案内」や「検索」によって探してお読みください。例えば、「地震」と入れて検索すると、「文豪と関東大震災」「ふるさとを襲った大きな地震」など、たくさん出てきます。役立つ情報もあると思います。
【秘書のつぶやき】
秘書の北澤みずきです。
蛭田亜紗子著『共謀小説家』(双葉社)を読みました。文芸評論家の斎藤美奈子さんがこの小説について書かれた文章を読み、興味を持ったのです。小栗風葉夫妻がモデルではありますが、フィクションです。蛭田さんはweb誌「小説丸」のインタビューで、執筆のきっかけについて次のように述べています。
——明治の頃に、夫が雑誌に私小説を発表し、翌月に妻がアンサーソングのようにその舞台裏を書いた小説を発表した夫婦がいた、と知ったんです。面白いなと思って調べてみたら、それが小栗風葉と妻の加藤籌子でした。——
風葉の作品を読んでいたものの、妻については関心を持ったことがありませんでした。何が「共謀」なのかは小説を読んでいただくとして、風葉と思しき若い男性、九鬼春明(くきしゅうめい)が弟子入りする師匠は尾形柳後雄(おがたゆうごう)。どう考えても尾崎紅葉がモデルのはず。そして他の弟子のひとりは漣(さざなみ)という名ですが、金沢出身、ということは泉鏡花のことでは…と、想像しながら読むととても面白いです。また作中に登場する小説のあらすじは、きっとこの作品がモデルなのだろうなと、何となくわかります。
風葉は35歳で東京を去り、豊橋の妻の実家に隠棲します。この小説でも春明は豊橋で暮らすことになるのですが、ラストシーンで、妻の冬子(ふゆこ)と交わす会話が、また実に味わい深く、心に残りました。
今ではあまり読まれなくなってしまった風葉ですが、彼とその妻の人生を参考にしてこのような小説を書いて下さった蛭田さんに、とても感謝しています。
(『
館長のつぶやき』より)